住民が最高裁に上告・上告受理申立て

 

【市民からの告発】

御前崎市が14.8億円の公金を支出したFTTH化工事

「工事が必要」と試算した会社が工事を受注

しかもその会社はケーブルテレビの主要株主だった

――住民が最高裁に上告・上告受理申立て――

 

御前崎市(静岡県)は、株式会社御前崎ケーブルテレビ(以下「CATV社」)が実施したFTTH(光ファイバー)化工事の費用の約70%を、「負担金」として11年間・総額約148,000万円にわたり公金で支出しています。この事業では以下に述べる重大な利益相反が存在することが、情報公開請求の積み重ねによって明らかになりました。御前崎市の住民2名はこの公金支出の違法性を問い、最高裁判所への上告及び上告受理申立て(令和88月)に至っています。

 

御前崎市がFTTH化工事の実施を決定した根拠は、平成27年(2015年)7月に提出された試算書です。この試算書には「市が直接工事を発注すると約23億円かかるが、CATV社に任せれば約15億円で済む」と記載されており、御前崎市はこの試算を根拠に事業の方針を決定しました。

ところが、この試算書の作成者名は黒塗りで開示されました。住民が情報開示審査請求を行ったところ、情報開示審査会は「作成者名を開示すべき」と答申し、答申から約2週間後、御前崎市は作成者名を開示しました。

試算書の作成者:株式会社シーテック(中部電力グループ会社)

株式会社シーテックは、その後のFTTH化工事を株式会社御前崎ケーブルテレビから受注しています。「工事費はいくらかかるか」を試算した会社が、その工事を受注したことになります。

株式会社シーテックは、株式会社御前崎ケーブルテレビの株主であり、御前崎市と同じ約29%の持分を保有する主要株主です。つまり試算書を作成したシーテックは、この事業で利益を受ける立場にあるCATV社の主要株主でもありました。

その結果、FTTH化工事の完了後、CATV社の経営指標は以下のとおり大幅に改善しています。

・通信事業収入:約4,400万円  約11,800万円(約2.7倍)

・営 業 利 益:約5,500万円  約25,100万円(約4.6倍)

公金14.8億円の投入により整備されたFTTH設備はすべてCATV社の所有となり(本件契約第5条)、CATV社及びその主要株主であるシーテックが大きな利益を受けた構造になっています。

平成31年(2019年)41日に締結された本件負担金契約書には、御前崎市長と株式会社御前崎ケーブルテレビ代表取締役の署名・押印があります。当時、この両方の職を兼務していたのは同一人物(栁澤重夫氏)です。

市が公金を支出する契約において、発注者(御前崎市)と受注者(CATV社)の代表者が同一人物である状態は、地方自治における利益相反・ガバナンス上の重大な問題を含んでいます。


令和6年(2024年)10 第1回住民監査請求(非常用発電機等の支出に関して)

令和6年(2024年)12 監査委員、棄却

令和7年(2025年)8 第2回住民監査請求(FTTH化改修工事負担金14.8億円に関して)

令和7年(2025年)9 監査委員、「同一の請求」として却下

令和7年(2025年)10 静岡地方裁判所に住民訴訟提起

令和8年(2026年)5 東京高等裁判所、控訴棄却(口頭弁論なし)

令和8年(2026年)8 最高裁判所へ上告・上告受理申立て(現在に至る)

地裁・高裁は「2つの監査請求は同一の財務会計上の行為を対象とする」として実体審理に入らずに訴えを退けました。住民側は「件名・対象金額・違法事由がまったく異なる別個の請求であり、地方自治法第242条の解釈を誤った判断である」として最高裁に上告しています。

 

 試算書を作成したシーテック(主要株主)がその工事を受注するという利益相反の構造について、御前崎市は独立した第三者による検証を行わなかった。

 市が費用の70%を負担して整備したFTTH設備の所有権がCATV社に帰属する契約は、公金を特定の民間企業の資産形成に充てるものであり、地方自治法第232条の2が求める「公益上の必要性」を欠く。

 本件契約の総額は147,9675,000円であるが、毎年の支払額が15,000万円以下に設定されており、御前崎市の条例が定める議会議決が必要な「15,000万円以上の工事請負契約」の要件を免れる形になっている。

 市長がCATV社代表取締役を兼務したまま御前崎市を代表して本件契約を締結したことは、地方自治における利益相反の防止という観点から重大な問題がある。





コメント

このブログの人気の投稿

税金14.8億円が消える!

ケーブルテレビ問題資料集   【証拠資料】

FTTH化工事の仕掛け人